緊急時のQ&A
システムになんらかの異常がある場合に、警告灯が点灯・点滅します。
警告灯・表示灯のマークの色は、国際規格(ISO)で「赤色」「黄色」「緑色」の3色に決まっています。そして、点灯する色によって緊急性が異なります。赤色は「危険」を表し、重大な故障(または重大な故障を引き起こす原因)があることを示しています。赤色の警告灯が点灯したら速やかに安全な場所に停車し、すぐに点検・修理を行いましょう。一方で緑色は「安全」を示すので、点灯しても特に点検・修理をする必要はありません。そして、おそらく警告灯のなかで最も目にする黄色は「注意」を示し、緊急停車する程ではないものの、すみやかに点検が必要です。まずは、すべての警告灯・表示灯が危険なわけではないということを覚えておきましょう。

ドライバーや同乗者に危険を知らせる、基本操作に関する警告灯・表示灯
-
シートベルト非装着警告灯 エンジンスイッチがONの状態で、運転席または助手席のシートベルトが装着されていないと点灯します。安全運転のため、走行前に必ずシートベルトを装着してください。ちなみに現在は運転席および助手席のシートベルトを締めずに走行するとシートベルト非装着警告灯が点灯しますが、2020年9月以降の新型車は後部座席も含めた全席にシートベルト非装着警告灯を装着することが義務化されます。法律上は、後部座席も必ずシートベルトを締めなければいけないので、シートベルト非装着蛍光灯の点灯にかかわらず必ず締めるようにしましょう。
-
燃料残量警告灯 燃料が少なくなると点灯する警告灯です。上り坂や下り坂、カーブではタンク内のガソリンが偏るので早めに点灯することがあります。点灯したら早めに給油してください。特に高速道路では、ガソリンスタンドまで100km以上あるケースもあるので、警告灯にかかわらずメーターが減ってきたら給油が鉄則です! ちなみに高速道路でのガス欠による停車は、道路交通法第75条の10(自動車の運転者の遵守事項)の違反にあたり、原則2点の原点&普通車で9,000円の罰金が科せられます。
-
半ドア警告灯 運転席や助手席、後部座席、バックドアなど、いずれかのドアが閉まっていないときに点灯します。点灯したまま走行すると、走行中にドアが開いて人や荷物が落下する恐れがありますので、点灯したまま走行せずに必ずドアがきちんと閉まっているか確認をしてください。
-
ウォッシャー液警告灯 ウォッシャー液が不足すると点灯します。ウォッシャー液が不足したことですぐに故障や事故になることはありませんが、窓ガラスが汚れたときに洗浄できないので早めに補充しましょう。ウォッシャー液を補充すると警告灯が消灯します。ウォッシャー液の量は、警告灯のほか、エンジンルーム内のタンクでも確認できるので、半分以下になっているようなら早めに補充しましょう。
-
スリップ表示灯 雨で濡れた路面や砂利道、急カーブなどでタイヤがスリップし、TRC(Traction Control:トラクションコントロール)・VSC(Vehicle Stability Control:車両安定制御システム)・ABS(Anti-lock Brake System:アンチロックブレーキシステム)・ヒルスタートアシストコントロールなどが作動しているときに点灯します。悪路を走行しているときに一時的に点灯するのは正常ですのでご安心ください。ただし、通常走行時に点灯し続ける場合は、故障の可能性もありますのでお近くのネッツトヨタ山口にご相談ください。
-
セキュリティ表示灯 盗難防止装置「イモビライザー」が作動しているときに点灯します。登録された電子キーでエンジンを始動すると、イモビライザーが解除されて消灯します。もし点灯や点滅を続ける場合は、ネッツトヨタ山口にご相談ください。また、「停車中にセキュリティ表示灯が光っているけど大丈夫?」「停車中、常に点灯しているけどバッテリーは上がらない?」といったご相談もありますが、停車中はイモビライザーが働いているので常に点灯します。また、セキュリティ表示灯は微量な電気で作動しているので、バッテリーが上がる心配もありませんのでご安心ください。

重大な事故には直結しないが、早めに点検すべき警告灯
-
ABS&ブレーキアシスト警告灯 急ブレーキをかけたときにタイヤがロック(回転がとまる)することを防ぎ、車両安定性を高める「ABS(Anti-lock Brake System:アンチロックブレーキシステム)」、そのほかブレーキアシストシステムに異常があると点灯します。通常のブレーキ性能は確保されていますが、万が一のときにABS&ブレーキアシストシステムが作動しない可能性もあるので、点灯したら早めにお近くのネッツトヨタ山口にご相談ください。
-
ブレーキ警告灯(黄) 電子制御ブレーキシステムの異常を知らせる警告灯です。すぐにブレーキが効かなくなるということはありませんが、そのまま放置すると事故につながる可能性もありますので早めに点検・修理を行ってください。また、同じブレーキ警告灯でも赤色に点灯した場合は緊急性が高いので、すぐにクルマを止めてお近くのネッツトヨタ山口にご連絡ください。
-
エンジン警告灯 エンジンまたはトランスミッションシステムなどに異常があると点灯します。クルマには、たくさんのセンサーが設置されていますが、そのいずれかで異常が検出されるとエンジン警告灯でお知らせします。点灯する理由は、吸排気の異常や点火の不具合など様々なので、一般の方が原因を追求することは困難。重大なトラブルにつながる可能性もあるので、警告灯が点灯したらすぐにお近くのネッツトヨタ山口にご相談ください。
-
水温警告灯(青) エンジンの冷却水(クーラント)の温度が低いと点灯します。外気温が低いときなどは、すぐに走行せずエンジンを暖気してから走行するようにしましょう。十分に暖気をしても警告灯が消えない場合は、お近くのネッツトヨタ山口にご相談ください。青色表示のほか、赤色表示される場合もあります。赤色は、冷却水の温度が高く、緊急性が高いので要注意です。
-
フューエルフィルター警告灯 エンジンがかかっている状態で、フューエルフィルター内に水分が混入すると点灯します。フューエルタンクからエンジンに燃料を送るフューエルポンプが焼付き、故障する恐れがあるので極力走行は控えて点検・修理を行いましょう。こちらの警告灯は、ディーゼル車のみで、ガソリン車には装備されていません。

点灯したらすぐにクルマを停止!緊急性の高い警告灯
-
ブレーキ警告灯(赤) パーキングブレーキが効いている状態、ブレーキフルード不足、ブレーキ系統の異常など、ブレーキが故障したときに点灯します。パーキングブレーキを解除して警告灯が消灯するようなら正常ですので、そのまま走行していただいて問題ありません。パーキングブレーキを解除しても消灯しない場合は、走行中にブレーキが効かなくなるといった重大な故障の可能性もあるので、すぐに停車してお近くのネッツトヨタ山口にご相談ください。
-
SRSエアバッグ/プリテンショナー警告灯 SRSエアバッグまたはプリテンショナー(乗員をシートに固定させるために5~10cm程ベルトを強制的に巻き上げる装置)付きシートベルトに異常が発生すると点灯します。走行自体は問題ありませんが、事故が発生したときにエアバッグが作動しない、また走行中に急にエアバッグが開く可能性もありますので、できるだけ早く点検・修理してください。
-
充電警告灯 「バッテリーランプ」「バッテリー警告灯」とも呼ばれ、バッテリー本体のほか充電系統(オルタネーターやベルトなど)に異常が発生したときに点灯します。クルマは、正常であればエンジンで走行しているときに発電し、バッテリーを充電します。しかし、充電警告灯が点灯しているときは十分に発電していない恐れがあります。バッテリーの充電がなくなると、いつエンジンが停止するか分かりません。エンジンが停止するとブレーキやパワーステアリングがほとんど効かなくなり大変危険です。警告灯が点灯したらすぐに安全な場所に停車し、お近くのネッツトヨタ山口にご連絡ください。
-
油圧警告灯 エンジンがかかっている状態で、エンジンオイルの圧力に異常が発生すると点灯します。そのまま走行すると、エンジンが焼き付いて破損する恐れもあるので、すぐに停車してエンジンオイルの量を確認してください。もしエンジンオイルが減っているようなら補充しましょう。オイル漏れの可能性もありますので、クルマの下にオイルが漏れた跡がないかも確認してみてください。オイルを補充しても点灯しているようなら走行を中止し、お近くのネッツトヨタ山口にご相談ください。
-
水温警告灯(赤) エンジンの冷却水(クーラント)の温度が高いときに点灯します。エンジンに深刻なダメージを与えるオーバーヒートの可能性があるので、点灯したらすぐに安全な場所に停車し、お近くのネッツトヨタ山口にご連絡ください。
-
ハイブリッドシステム警告灯 ハイブリッド車や電気自動車に装備されている警告灯で、ハイブリッドシステム自体の異常を検知すると点灯します。点灯したまま走行すると、突然運転操作不能に陥ったり、走行できなくなったり、重大な事故につながる可能性が高いので、すぐに安全な場所に停車してください。停車後は、走行せずにお近くのネッツトヨタ山口にご相談ください。